プログラミングは未経験だけどiPhoneアプリを作ってみたい。
こういうブログをやっていると、そういった方々からたまに連絡をいただくことがあります。
当ブログは雑記ブログですが、たまに真面目な記事も書いていますので。
人によっては「iPhoneアプリの作り方を教えて欲しい」といったストレートな要望をぶつけてこられる場合もありますね。
今回はプログラミングの経験がない人がどうやったらアプリを開発できるようになるのか、そのために知っておくべきことをまとめてみました。
その前に私自身のことを少し。
私はフリーランスでITエンジニアをやっており、最近はiOS関連が多いですが、Webシステム、業務システムもたまにやります。
iPhoneやiPad関連の開発は3年以上やっていますね。
技術レベルでいうと並ですが、その分、初心者の気持ちがわかりやすいほうかと思います。
技術は大したことありませんがコミュ力を買われてか、企業(ITとは無縁)でiPhoneアプリ開発の講師を少しやったり、スポットでiPhoneアプリの作り方をレクチャーしたりもしています。
これらの経験が未来のアプリ開発者にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
iPhoneアプリを作成するのに必要なもの
まずは超基本的なところからです。
最低限、iPhoneアプリを作成するのに必要なものはこれだけです。
・Mac
・Developer Program
・iPhone(iPad、iPod touch)
Mac
まずMacが必要になります。
ちょっとした例外はありますが、ややこしいことはここでは割愛します。
iPhoneアプリを作成するにはMacが必要だと思ってもらって差し支えないかと。
もう少し詳しい話をするとXcodeという開発ソフトを使ってアプリを作成することになります。
ただ、Xcodeは無料で利用できるので、事実上Macとセットのようなものですね。
Developer Program
iPhoneアプリを作成し、世の中に公開するにはDeveloper Programへの登録が必要です。
Developer Programには年間費(11,800円前後)がかかります。
この費用は為替変動により若干変わってくる可能性があります。
作成したアプリをiPhoneなどにインストールするのにもDeveloper Programへの登録が必要となります。
ただ、Developer Programには無料版があり、機能制限はあるものの、iPhoneなどにインストールまでなら無料版でも可能です。
以下がDeveloper Programの無料版、有料版の違いです。
■無料版
・年間費無料
・アプリ内課金、プッシュ通知などの機能が利用できない
・プロビジョニングプロファイルの有効期限が7日
プロビジョニングプロファイルはアプリをiPhoneなどにインストールするために必要なファイルです。
■有料版
・年間費(11,800円)
・すべての機能が利用可能
・プロビジョニングプロファイルの有効期限が1年
細かい部分は割愛しています。
はじめは無料版でも構わないでしょう。
作成したアプリをテストするためにiPhoneなどで動かす必要があるのですが、シミュレーターで動かす分にはDeveloper Programへの登録は必要ありませんので。
シミュレーターは、作成したアプリをパソコン上で擬似的に動かせるソフトです。
iPhone(iPad、iPod touch)
上で少し触れていますが、アプリを作ったら実機で動かしてみたくなるものです。
必須ではないですが、あった方がいいですね。
昔、自分が使っていたものでもいいですし、中古なら安く手に入ります。
アプリ作成の流れ
iPhoneのアプリを作成するまでにはざっと以下のような工程を踏む必要があります。
①Macなど必要なものを用意
↓
②開発環境の構築
↓
③プログラムを作成
↓
④アプリのテスト
↓
アプリの完成
ここではアプリの完成までに絞っていますので、公開などは割愛しています。
これまでまったく開発をやったことがない人は何事も初のことが多く、ちんぷんかんぷんなところも多いかと思います。
しかし、どんなに小さなアプリだったとしても一度体験してしまえば、印象はまったく変わるでしょう。
それに一度やってしまえば、あとは③と④の繰り返しです。
しかし、初心者がまず躓くのが②の開発環境の構築です。
いきなり聞いたこともない単語が山ほど出てきて、やってもうまくいかないことの方が多いですので。
いくらアプリ開発がとっつきやすいものになっていると言われても、新参者にはそれほど優しくないのが現実です。
一つ勇気付けるような話をしておくと、私たちITエンジニアもまったく経験のないプログラム言語や技術に足を踏み入れる場合は、はじめが一番苦労します。
環境を構築する際もなかなかうまくいかずに、周りに聞いたり、ネットで調べたりしてなんとか前に進むといったこともよくありますので。
はじめはしんどいですが、そこを突破すればご褒美があると思って頑張りましょう。
プログラミングを難しく考えないでほしい
iPhoneアプリを作成するためには、プログラミングをする必要があります。
プログラミングとはなにか。
なんか難しそうな言葉ですが、本質はシンプルです。
プログラミングとはコンピュータにお願い(命令)することです。
「画面に文字を表示して」
とかだったり
「音楽を鳴らして」
といった風に。
日常生活でも家族にお願いするじゃないですか。
「コップとって」
みたいな感じで。
それと似たようなものです。
ただ、コンピューターにはコンピュータが理解できる言葉でお願い(命令)しないといけないんです。
それがプログラム言語ですね。
iPhoneアプリを作成するためのプログラム言語としては「Swift」と「Objective-c」があり、現在の主流はSwiftです。
例えば、画面に「こんにちは」と表示する場合、以下のようにコンピュータにお願い(命令)する必要があります。
label.text =
"こんにちは"
このようにアプリでは何かしたいから、それをコンピューターにお願い(命令)するというわけです。
仕事としてやっていこうとなるとまた別の話になりますが、とっかかりとしての簡単なアプリを作る程度なら、そんなに恐る必要はありません。
プログラミングそのものは昔に比べてかなりとっつきやすくなってきていますし、このあとで書きますが、ネットにいくらでも情報が転がっていますので。
重要なのは情報収集と応用力
プログラムを知らない人からすると、画面に画像を表示するのは長ったらしい命令文をいろいろ書かなければならないというイメージがあるかもしれません。
確かに昔はそういうこともありましたが、最近はどんどん簡略化されてきています。
Swiftで画像を表示するのであれば、以下のようになります。
1 2 | let image = UIImage(named:"sample") imageView.image = image |
実際は他にもう少し足してやる必要があるのですが、「画像を表示」に注目するとたったこれだけです。
そして、重要なのはここからです。
こういった情報はネット上にいくらでも上がっているんです。
「Swift 画像を表示」と検索すると
このとおり。
基礎的なものであればあるほど、必ずネット上で答えが見つかりますので。
プログラム言語の命令なんて覚える必要なんて一切ありません。
現に私は何年もiPhoneアプリの開発を仕事でやっていますが、命令文なんで数えるぐらいしか知りませんし(笑
もちろん基礎的な文法は最低限知っていないと、プログラミングそのものが難しくなりますが、そんなものは中学レベルの英語よりも全然簡単です。
ですので、簡単なアプリを作成する上で重要なのはプログラム言語どうこうよりも、基礎を身に付けることと、情報収集とそれの応用力です。
もし本に頼るのであれば、分厚い入門書を熱心に読むよりも、実際にアプリを作成しながら基礎を覚える実践的な書籍をおすすめします。
それに本を読むにしても、わからないところはどんどん飛ばしても良いかと。
人間というのは理屈で理解したくなるものですが、わからないことで詰まっているとどんどんやる気を削がれてしまいますので。
理屈よりも、まずはプログラムを書いて、動かしてみてという方が何かとイメージしやすいはずです。
仕事を意識するのであれば
単純に趣味としてアプリを作ってみたい、興味があるのでとりあえずやってみたい、その程度であれば上に書いたような緩い感じで少しづつ進めていけばよいかと思います。
ただ、アプリ開発を仕事にしてみたい、IT業界への転職を考えている、というのであれば話は違ってきます。
もし本気でIT業界への転職を考えているのであれば、できるだけ早く動いた方がいいです。
理由は二つ。
一つはIT業界は若いほど有利だから。
もう一つはお金の面、経験・スキルの面で早いほど蓄積が増えますので。
お金に関しては前職の収入など個々の状況によっても変わってきますが、経験・知識は早いに越したことはありませんので。
25歳でスタートするのと、30歳でスタートするのでは違ってきますしね。
ただ、本当にできる人は数年で私なんかは追い越していきますので、迷っている人はじっくり考えましょう。
気持ちとして固まっているという人は、すぐにでも行動に移すべきですね。
職業としてITエンジニアを考えているのであれば、スクールに通うのが一番確実で早いです。
どうしても独学だと理屈を理解するのはなかなか大変ですし、仕事となると理屈が重要になってくるのも事実ですので。
私のおすすめはテックキャンプ かTechAcademy [テックアカデミー] ですが、以下で詳しく比較しています。
まとめ
iPhoneアプリは身近なものですので、とっつき易いかと思います。
反面、Macが必要だったりと少しハードルは高めという印象じゃないでしょうか。
しかし、Macもエントリーモデルであればそれほど高くはありませんし、中古で買えばより出費が抑えられます。
自分の作ったアプリが動作するというのは何物にも変えられない喜びを得られます。
自分が必要なアプリを作って、それをスマホに入れる。
それって最強のカスタマイズです。
ぜひ一歩を踏み出してみましょう。
何事もやってみないとわかりませんから。