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【書評・感想】沈黙のWebマーケティングをブロガーが読んでみた

「沈黙のWebマーケティング」を読んでみました。

沈黙のWebマーケディング

Webマーケッター「ボーン・片桐」が活躍するストーリーを通して、Webマーケティングの基本や考え方を学べるという少し変わった実用書です。

もとはネット上で連載されていたものを書籍化したとのこと。

以前から存在自体は知っていたのですが、イラストがあまり好みではなかったこともあり、手に取るのにかなり時間がかかってしまいました。

ネットのコンテンツは一切目をとおしていないため、事前知識なしの状態で読みました。

沈黙のWebマーケティングの構成

章立てとしては以下のようになっています。

・夜明けのSEOペナルティ解除
・偽りと本質のWebデザイン
・Webライティングは二度輝く
・逆襲のSWOT分析
・コンテンツSEOの誘惑
・コンテンツマーケティング攻防戦
・真実のソーシャルメディア運用
・G戦場のレンタルサーバー
・さらばボーン! 沈黙の彼方に!
・炎の中の真実 〜EPILOGUE〜

ある無名オーダー家具メーカーが悪徳IT企業に騙されたところから話がはじまります。

そこへ現れるのが伝説のWebマーケッター「ボーン・片桐」。

ボーンはオーダー家具メーカーのWebサイトにかけられたSEOペナルティの解除方法をサイト運営担当者に指南します。

さらにWebライティング、SEOの考え方をコンサルティングしていきます。

いっぽう、ボーンと悪徳IT企業側の人間の間には深い因縁があり・・・。

といった風にストーリー仕立てで話は進んでいきます。

Webデザインの本質は言葉

Webデザインの本質は言葉。

当たり前過ぎますが、ブログをやっている自分も見失いがちになってしまいます。

ブログもWebサイトですので、見ためは無視できません。

ただ、サイトへの訪問者からしたら必要な情報が手に入るかどうかが第一なわけで、デザインっていうのは二の次です。

本書で取り上げられているオーダー家具のサイトなんかだと、余計にデザインに凝りたくなるはず。

デザインっていうと、絵や写真を綺麗に掲載したりレイアウトを凝ったりという風に思いがちですが、Webデザインはコンテンツ全体を指していて、本書ではユーザーは「外見」のデザインはなく「コンテンツ」を見たがっていると指摘しています。

セールスレターで気持ちに訴えかける

セールスレターとは、直訳すると「商品を売るための手紙」のこと。

一人のユーザーに向かって手紙を書く感覚でメッセージを送る手法で、「見せる」から「届ける」という意識にシフトして文章を作成します。

ブログを書いているとどうしても「より多くの人に見てもらいたい」と思うようになります。

それは当然のことなのですが、これって諸刃の剣で、記事の対象者が広がれば広がるほど内容がぼやけていく危険性があります。

そうなってくると、記事はどこにでもあるような一般的な内容に終始してしまい、そこに熱が入りにくくなってしまうんですよね。

セールスレターのように書くと、ある特定の人に届けるように書くわけですから、より内容は具体的なものになり、感情も自然に入ってきます。

マイナスをプラスに転換する

マイナスをプラスに転換、こんなことが現実にできたらこれほど心強いことはないですよね。

本書では無名オーダー家具メーカーの弱み(マイナス)を強み(プラス)に変えていきます。

オーダー家具の比較サイトに掲載されないという弱みを、「比較サイト掲載を断る理由」という記事を掲載することによって強みに変えるといったようにです。

現実問題、そんなに簡単に弱みは強みに変わったりしませんが、当ブログでも弱みを強みに変える試行錯誤を行っています。

例えば、私は投資の結果を定期的に載せているのですが、成績は平凡なものです。

ネット上では、たった数年で資産を数億まで増やしたなんていう猛者がゴロゴロいます。

彼らに太刀打ちなんて到底できませんし、する気も起きませんが、投資家として弱者である自分が情報発信する意味は充分あると考えています。

それは「投資の才能やセンスがなくても、地味に資産を増やしていく」モデルとなりうるからです。

投資成績はたいしたことがないという「弱み」を、投資の才能やセンスがなくても地味にであれば資産が増やせるという「強み」に変える。

これが私が当ブログで行っている、マイナスをプラスに転換する試みの一つです。

まとめ

「ブログを運営する上で役立つこと、気づきはないか」という視点で本書を読みましたが、参考になる点は少なくなかったです。

それと私はWebマーケティングというものを全然わかっていないので、その輪郭を捉えるという意味では大変参考になった本かと。

ただ、現在は同じような内容がネット上に氾濫しているということもあり、まったくの新しい情報というものはありませんでしたね。

本書はあくまでも企業のWebマーケティングについて書かれたものですので、個人のブログに役立つ情報という意味では少し物足りないかもしれません。

だからといって、このことが本書の評価を下げるような要因にはなりませんが。

Webマーケティングの入門書としては最適だと思いますし、実用的な要素もふんだんに盛り込まれているように感じました。

ブログを運営する上で本書は読んでおいたほうがいいかについては、必読とまではいきませんが、読んでおいて損はないですね。

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