「10年使えるSEOの基本」を読んでみました。
こういう類の本としては薄いし、中をペラペラとめくるとかなり初心者向きっぽかったので少し心配になりましたが、読んでよかったです。
対象読者は主にサイトやブログ運営の初心者ですが、中級者でもSEOについてしっかりとした考えやポリシーを持っていない人にはなかなか興味深い内容だと思いますね。
私のブログは2018年4月現在でおよそ月間4万PVですので、世間的には脱初心者〜中級ブロガーといったところでしょうか。
といっても、SEOに関してはあまり意識できていないです。
「タイトルにキーワードを盛り込む、記事にはある程度の文字数が必要、被リンクが重要」程度ですね。
ちょっとわかった気になっているレベルでしょうか(笑
なんとなく理解しているつもりでいるところに、本書はSEOの正しい考え方と基礎を身につけさせてくれます。
10年使えるSEOの基本の内容
本書は「全7章+おわりに」という8つのパートに分かれています。
第1章 検索エンジンは、なんのために、どんなことをしてるのか
第2章 検索する人の気持ちと行動を考えてみよう
第3章 検索キーワードを見つけよう
第4章 検索キーワードをサイトに反映させよう
第5章 コンテンツを作ろう
第6章 リンクを集めよう
第7章 SEOを「売り手目線の販促活動」と考えてはいけない
おわりに 検索エンジンの進化とこれからのSEO
全体を通して、会話形式で進みますので読みやすく、できるだけわかりやすい文章で書かれています。
1~2章
1~2章では、検索エンジン、主にGoogleについての解説です。
検索エンジンとは何をしているのか。
Googleは検索エンジンをどのように考えているのか。
基礎的なことですが、この基礎を疎かにするとその後の進むべき進路も見誤りかねないので、見過ごせない内容です。
3~4章
3~4章は検索キーワードについてで、実践的な内容になります。
検索エンジンでみんなが検索しているキーワードを知る。
そのキーワードを自身のサイトに盛り込む。
このパートは集客を意識してサイトやブログを運営したことのある人なら、それほど目新しいことはないかもしれませんね。
ただ、こういう本を改めて読むと、意外と見逃しがちな点が見つかるかもしれません。
私も「ああ、こういうこと知ってはいたけど実践してないな」という内容がありました。
知ってても実践していなければ、知らないも同然ですからね。
5章
5章はコンテンツ作りに関してです。
どちらかというとブログではなく、企業サイトを意識した内容になっています。
ですが、優良なコンテンツが結局一番重要という点には変わりないです。
では優良なコンテンツとは何か。
そのあたりのことが書かれています。
6〜7章
6章はリンクの重要性、7章はSEOに対する考え方についてですね。
リンクが重要なのは以前から理解しているつもりでした。
本書ではそれを具体的な例を挙げることで、より頭にストンと落ちてくるように工夫してあります。
感想
とにかくSEOに対する考え方、基礎を身につけたい初心者向きの本ですが、初心に立ち返るという意味で中級者が読んでもいいかと。
自分の備忘録のためにも本書のポイントをまとめました。
・検索することとは「質問すること」であり、検索結果は「質問への回答」
・検索エンジンは質問に対して、最適な回答を出すことを目的としている。
・キーワードを知ることは「みんなが知りたいこと」を知ること。
・どんなキーワードで検索されているのか、それをどうサイトに反映させていくか。
・ページのタイトルはとにかく重要。
・検索する人が使う言葉をイメージする。
・テーマは1ページで1つ。何でもかんでも詰め込まない。
・「ここにしかないコンテンツ」を作ることが重要。
・検索エンジンのためではなく、検索する人のためにコンテンツを作る。
・作ったコンテンツをどうやって検索する人に届けるか。
・SEOにとって、リンクを集めることは最重要項目の1つ。
・SEOの本質は検索順位を上げることではなく、必要としている人に情報を届けること。
・世の中のSEOに関する情報はデタラメも多い。
中級者以上の方は「なんだ、どれも当たり前のこと」と思われるかもしれません。
ただ、サイトやブログで月間数十万以上のPVを稼いでいる人は別ですが、数万レベルでそこから先に行けない理由はこの辺りにあるのかもしれません。
当然、私も含めてで頭ではなんとなく理解していても、行動に移せてない結果が今だと思います。
やはり基本的な考え方をベースに、ユーザーにとって有益なコンテンツをコツコツと積み上げていくことが、確実な道のりかと。
今でもブラックハット的な方法で検索順位を不正に操作することはなくなっていないようです。
ですが、長期的に見たらユーザーにとって有益な情報が評価されるはず。
本書はそういったブログ運営をする上での、道しるべにもなりうる存在ですね。
まとめ
SEOの考え方、基礎をできるだけ優しく説明してくれている本かと。
実践的なSEOのテクニックを学びたい人には不向きですね。
SEOのテクニックに関しても基礎的なことは書かれていますが、ある程度本格的に対応したい人にとっては物足りない内容です。
そもそもそういう層は対象にしていないので、本書を読んで基礎を身につけて、より実践的な本へステップアップという流れを想定しているんじゃないでしょうか。
SEOについて学びたいけどどこから手をつけていいかわからない、どの本が良いかわからないといった人にはおすすめです。