台北の汁あり麺、いわゆる日本でいうとラーメンやうどん的なものって、自分の中でヒットが少ないです。
台北で今まで何十と汁あり麺を食べてきましたが「これは!」というものになかなか巡り会えない・・・。
どうも台湾の麺料理の文化は「麺を食べさせる」ことに注力しているみたいです。汁はけっこう脇役的な意味合いが強いかと。
日本のラーメンはスープが主役の場合が多いですよね。
讃岐うどんなんかは麺重視なので、台湾の麺料理はどっちかっていうとそれに近いかも。
汁なし麺が多いのもそういうことなんでしょう。
汁なし麺はそもそも日本にはあまりないタイプで、台湾グルメの中でもかなり好きなほうなんですが、やはり台湾でもうまい汁あり麺が食べたいと懲りずに食べ歩くわけですが(笑
でもそんな薄っぺらい印象を吹き飛ばしてくれるお店に出会うことができました。
それは西門にある「龍記搶鍋麺(ロンジーチャングオミェン)」というお店です。
MRTの西門駅から徒歩5分ほどのところにあります。
ネットで場所を調べたら「すごくわかりにくい」みたいなことが書かれていたんですが、意外とすんなり店を見つけることができました。
あえて困難な道を選び、達成感を味わいたいという人は別ですが(笑)行きやすいのは北西からのルートです。
旅行者であれば、西門駅やその近くのバス停から店に向かうことになると思います。
西門駅からとなると「衝陽路」という通りを東に進んで、「桃源街」で南に折れます。
すると左手に目立つ赤い壁の建物が見えてきますので、これを左折です。
するといきなり細い小道に入ります。台湾初心者の人はちょっと圧迫感を感じるかもしれませんが、この通りは安全です(笑)
昼時になると近くのビジネスマンやOLがランチを求めて歩き回るようなところですので。
30メートルほど進むと、左折です。
さらに道幅が細くなりますので慣れない人は不安になるかもですが・・・。
少し歩くと小さいですが、「龍記」と書かれた看板が見えてきます。
左右に店があり、混み具合で店員さんが誘導してくれます。
龍記搶鍋麺は人気店のようですので、いつも混在しているみたいですね。
私が来店したのは昼時を少し外した13時ぐらいだったのですが、10人ほどが並んでいました。
ただ、回転が早いですので、待ったのは5分ほどでしょうか。
食べ終わって店を出た13時半過ぎにはピークを過ぎたようで行列はなくなっていましたね。
店内はこのような混雑。
店自体は席のスペースも広めにとってあり、綺麗でしたのでちょっと拍子抜け。
台湾のうまい店はなかなかパンチの効いた店内ってのがあるあるですので。
厨房では店員さんが一心不乱に作業をしています。
10個ほどある鍋はフル稼働していました。
龍記搶鍋麺のメニューはめちゃシンプルで、「肉絲麺(ロースーミェン)」と「芙蓉麺(フーロンミェン)」の二つのみです。
肉絲麺(ロースーミェン)は細切り肉が入っていて、芙蓉麺(フーロンミェン)は肉そぼろが入った麺です。
メニュー構成を見る限り、期待値が一気に上がる!
これだけで勝負して、お客を呼び込めるわけですから。
今回は芙蓉麺を注文。
麺を啜ると「ウマー!」
スープの具にはキャベツやニンジン、トマトなどが入っていてヘルシーに見えるのですが、これがなかなかコクがある。
ニンニクの風味?
とにかく野菜の旨味と肉そぼろ、ニンニクか何かのダシが絶妙に溶け合っている。
それに麺もコシがあって、喉ごし抜群です。
ここまでだとかなりうまい麺で終わっていたのですが、卓上の調味料がさらに新境地開拓に一役買ってくれました。
目の前の地元民らしき人たちが「刻みにんにく」と「辣油」を足していたのを見逃さない私。
郷に入っては郷に従えと言います。
私も真似して入れてみます。
「めっちゃ美味くね!?」
一気にコクとキレが増しました。
まさに味変。
そこからは無心で麺を啜り、スープを流し込むという行為に没頭・・・。
そして、あっという間に完食。
いやー、台北にもこんなに美味しい汁あり麺があったんだと嬉しい発見でした。
これはリピ確実ですな。
今回頼んだのは小(90元)だったのですが、日本のラーメンでいうと並ぐらいのボリュームがあります。
それにしても、こういう発見がまだまだあるので、台湾の麺料理探訪はやめられないです。
汗だくになりながら仕事している店員さんたちに礼を言って店をあとにしました。