プログラマーやシステムエンジニアにとって日々の情報収集が不可欠なのは言うまでもありません。
新しい事を勉強するにもまずは情報を手に入れる必要があります。まず知らないと話にならないのは当然として、勉強を無駄にしないために学ぼうとしているスキルや知識が今後仕事として役立ちそうかを予測できた方がいいと思います。そのためには広く浅くでも様々な情報に触れておくべきです。
もちろんこの世界は日々色々な技術やノウハウが生まれては消えの連続ですので、学んだ技術が役に立たないこともあると思います。
勉強が趣味って人以外は有限である時間を使うわけですから、なるべくリスクを最小限に抑えたいですよね。日々情報に触れIT業界の流れを掴んでおくと、実感として今後何が必要になりそうか予測が立てやすくなると思います。
情報収集が必要っていうのは大多数のエンジニアが認識しているところだと思いますが、問題は情報収集をどのようにすればいいのかってところです。
時々人に聞かれるのが「どうやって情報収集をしているの?」です。
突然聞かれると出てくるのが2、3なのでこれを機に私のお勧めの情報収集先をまとめてみようかと。
それと情報収集を続けるコツについても少し触れようかと思います。
情報収集先
私の情報収集先は主にネット、雑誌、そして僅かですがテレビです。さらに種類別にまとめてみました。
ニュース
もっとも定番な情報収集先です。
もちろんWebもあるのですが、オススメはアプリです。記事のカテゴリが「注目記事」、「ニュース」、「企業向けIT」、「IT開発」など分かりやすい構成になっており、読みやすいです。
インターネット専業のメディアですのでIT業界の「今」が幅広くカバーされています。Google,Apple,Facebookなどの巨大企業の動向からベンチャーの新サービスの発表、さらにはエンジニア向けのTipsの紹介など実践的な内容まで結構読みごたえがあります。
さらに無料登録することで専門性の高い記事なんかも読めますので、ここは個人的には必須です。
独自の記事ではなく、様々なサイトの注目記事みたいなものをピックアップして紹介する形式です。内容に統一性はなく、エンジニアの仕事の流儀的なものからちょっとしたネタやプログラムのテクニック集みたいなものまでごちゃ混ぜな感じです。
ですが、いわば”いいとこどり”ですのでそれぞれの記事は結構楽しく読めたりします。実践向けというよりも業界の動向だったり、知識の引き出しを増やすといった事に向いているサイトかもしれません。
開発者ブログ
IT系の会社の開発部門が情報発信しているパターンです。成功している企業の「今」を開発という視点で見れますので貴重な存在だと思います。
有名どころです。ここは情報自体が開発寄りですのでプログラマー向けです。こういう有名企業の開発者が発信する情報はその界隈に生息する側からすると非常に貴重です。開発現場の「今」が垣間見れますし。
ここもかなり有名どころです。iOSの開発をしている人でまず知らない人はいないでしょう。開発系の話題は技術情報満載でかなり勉強になります。
特出すべきはその更新頻度です。一日何度も更新されます。社内の技術者に開発する時間はあるのかと心配になるレベルです。もしかして執筆担当がいたりするのかも。とにかく情報量が多いので日々追っかける側も大変(笑
情報共有
特定の発信者がいるニュースや開発者ブログとは違い、不特定多数の技術者が情報を共有するサービスにもためになる情報はかなり埋まっています。
数年前から爆発的に広まっている技術情報を共有するサービスです。今までこれに類似するサービスがなかったのが不思議なぐらい今は欠かせない存在に。
日々読むっていうよりも何か分からないことがあったら調べるっていう使い方をしている人が多いかもしれませんが、アカウント登録をするとマイページみたいなところで最新のニュースが見れたり、自分の得意なプログラム言語をフォローするとそれに特化した情報を自動で取得してくれたりもします。
かなりの規模を誇るQAサイトです。元々は英語のみだったのですが、日本語版もできました。
ただ、私の使い方的にはQiitaでも解決できない技術的問題などにぶつかった時の頼みの綱ですので、日本語版はまだ情報があまりない印象です。
それに対して英語版は情報量がかなり多く、やりとりの細かい内容までは理解できなくてもソースを見たら解決できたりします。
雑誌
ネットの情報はリアルタイム性が高く、無料で気軽に読めるのが大きなメリットですが、信頼度はやはり雑誌には敵いません。専業でやっているプロが時間と手間をかけていますので、情報の基盤としてはまだまだ外せません。
Software Design
エンジニアであれば大抵の人は知っているのではないでしょうか。一応ご紹介。月刊誌でプログラムの話題からインフラ、データベースまでIT技術のトレンドから基礎的な内容まで幅広く読めます。
ただ、扱っている分野が広いため、インフラ系やネットワークの連載などはアプリ側の人間である自分からするとついていけず、飛ばし読みしてしまうこと多々あり。
Mac Fan
Appleに特化した情報雑誌です。私は現在iOS系がエンジニアとしての仕事の半分以上を占めていますので、Apple関連の情報でネットでカバーできない部分をこの雑誌で補足しています。
内容的にはプログラムや開発というものはほぼなく、Appleの動向やiOSに関連したサービスの紹介、教育機関・企業へのiOSデバイスの導入事例紹介などビジネス寄りなものが多くを占めています。
テレビ
技術についてはネットや雑誌からいくらでも情報を得られますが、ビジネスという視点でITを捉えた場合、ネットや雑誌は情報の厚みに欠けるところがあります。そこで私が利用しているのは以下の番組です。
WBS
テレビ東京で平日の毎日23時〜24時の枠で放送されているビジネスに特化したニュース番組です。昨今企業活動とITは切り離せないものになってきていますので、おのずとITに関連したニュースをよく目にします。
ガイアの夜明け
同じくテレビ東京で毎週火曜22時〜23時の枠で放送されているビジネス情報番組です。これは別にITに限ったものではなく、様々なビジネス、企業を追いかけるドキュメンタリー番組です。
技術者的にはどうしてもIT化したビジネス、サービスを見たくなるんですが、むしろまだアナログ的なことをやっている企業、サービスにIT化のチャンスがありますし、全く異業種の新しい取り組みがITへも生かせるかもしれません。
カンブリア宮殿
またまたテレビ東京です。別にテレビ東京の回し者ではありませんが(笑)
毎週月曜22時〜23時の枠で、前述のガイアの夜明けがビジネスや業界そのものにフォーカスしているのに対して、カンブリア宮殿は企業、または企業トップに注目します。
内容的に似通ってるところもありますが、こちらは企業が事業を拡大した秘訣、トップの仕事の流儀、哲学などに切れ込んでいくパターンです。
もう完全にITから脱線していますが、フリーランスの人にとっては参考にできる部分もあるかと思います。
情報収集を続けるコツ
情報収集、なかなか続かないですよね。私もまだ若かった頃は三日坊主状態でした。そこで私が過去に実践していた情報収集に挫折しないために続けていたことを紹介します。
情報収集が続かない理由
なぜ情報収集が続かないのか。簡単にいうと苦痛だからです。苦痛と感じる理由としては
①面白くないことをやっている。
②面白くもないことを一定時間我慢してやらなければならない。
最初は興味のあるもの、理解できるものだけでいい
まずは①ですが、いきなり「情報収集はじめるぞ」とニュース系に飛び込んでも知らない単語がわんさか・・・。
みんな真面目なのでなんとか理解しようと色々調べたりしながら時間をかけてなんとか読破する。でも結局なんのことかよく分からない。もしくは根気のない人は早々と離脱(笑
最初はそんな気を張らなくてもいいと思います。ざっと眺めて興味のある記事や理解できそうなものに絞って読みましょう。
そして徐々に読める範囲を広げていけばいいです。無理は禁物。元々読んでいなかったのであれば、失うものは何もなくプラスしかないですから。完全に読まなくなってしまうのが一番の損失です。
急に高負荷は間違いのもと
そして②です。
ダイエットとか体力作りでジョギングをはじめてすぐ辞めちゃう人も同じだと思うんですが、いきなり欲張り過ぎるから挫折してしまうんです。
それまで運動してなかった人が毎日5キロとかまず続かないです。まずは走るという習慣づけが大事で、走る距離は問題じゃない。1キロからでも毎日走ることができたら、徐々に距離を伸ばしていけばいい。もっと言えば歩くことから始めてもいいぐらいです。
もうお分かりかと思いますが、情報収集も同じです。いきなり大量の記事を読もうとするから、1時間も頑張ろうとするから続かないんです。
違和感が重要
最初は毎日5分でもいいと思います。通勤中にスマホで見てもいいですし、寝る前にちょこっとチェックでもいいです。まずは毎日続ける。毎日が無理なら1日おきでも続けましょう。
そうすると、やらなかった日があると違和感が出てきます。「あれ、なんか忘れてないかな」と。歯磨きが習慣になってる人が歯を磨かないと気持ちが悪いのと同じです。
情報収集するのが当たり前というのを体に叩き込めれば、そこからは徐々に時間や範囲を広げていくだけです。