雑感

ばっくれ退職してしまう新人はなぜ生まれてしまうのか

面接

毎年この季節に街を歩いていると、真新しいスーツに身を包んだ初々しい新社会人を見かけます。自分にもあんな時があったよなーと懐かしさを覚え、同時に新人時代のしんどかった事を思い出して複雑になるのですが・・・。

新社会人って見ているだけで気持ち良いものがありますが、同時にすぐに会社を辞めてしまう人もいるみたいですね。

昨日、ニュースでこんな記事を見かけました。

入社2日目で“ばっくれ”退職した新社会人(22歳)の言い分「初日でこの会社はないなと見切りはつけてた」

記事の内容としては以下のような感じです。

・入社1日目で、会社の雰囲気が想像していたのと違いすぎた。
・入社2日目の昼休みに会社を抜け出してそのままばっくれる。
・上司が家に来たが、居留守を使う。
・4月は実家でゆっくりし、5月に物流や事務職を狙って就活予定。

ちょっと浮世離れしすぎているので、創作記事なのではと疑ってしまうレベルですが、世の中にはこういう人もいるのかもしれませんね。

ツッコミどころ満載なので、この記事のコメントは批判の嵐ですね・・・。

なのでここで批判めいた事を言っても仕方がないので、ちょっと視点を変えてなぜこんな事が毎年起こるのか、防ぐ手立てはないのかを考えてみたいと思います。

お客様だった自分がある日突然無能呼ばわり

学生時代って人生の中でも特別な時間ですよね。特に大学は自由になる時間が多いので、戻れるなら戻りたいと思う社会人も多んじゃないでしょうか。

いわば学生って社会的に見ると「お客様」ですからね。学校からすると多額の授業料を払ってくれるお得意様ですし、店へ行っても当然客なわけで、どこへ行っても迎え入れられる側です。

例外では、バイトすると店員側になりますが、あくまでバイトなので時間を売ってお金を稼いでいるという感覚でしょう。そこにプロ意識などは皆無なはず。

そんな今までお客様だった自分が、ある日突然社会という無法地帯に放り出されるわけですから、そのギャップに頭がついていかない人がいても無理ないと思います。

特にバイト経験のない学生はびっくりすることでしょう。

今までどこに行っても周りの人がちやほやしてくれたのに、会社という組織に隔離された途端、上から目線であれやこれやと言われるので。

しかも、新卒だと最初は会社のお荷物でしかないですから、口の悪い上司や先輩がいる職場だと「使えない」「無能」みたいな言葉も飛んできますからね。

それまでお客様という身分でのほほんと生きてきた学生にとっては、この現実をまずは受け入れるところからになります。

この現実にうまく順応できず忍耐のない人間は数日で会社を辞めてしまうんでしょう。

簡単に決めてしまう学生

記事の学生は入社初日で「会社の雰囲気が想像していたのと違いすぎた」と早々に見切りをつけたみたいですね。

実は私が新卒入社した時にも1週間ぐらいで会社に来なくなった同期がいたんですが、ある疑問が湧いていました。

そんなに早く見切りをつけられるんなら、入社する前になぜそれを確かめなかったんだと。

仕事をしばらくしてみてこの仕事は自分には合わないな、みたいな事はどうしても避けられないと思います。

でも、すぐに辞めてしまうぐらいの理由なら、事前に分かるものでしょう。

上の「会社の雰囲気」なんて、会社訪問したらある程度分かると思いますし、そういう事が重要であれば確認しておけばいいと思います。

もちろん、会社側もどこまでさらけ出すかは分かりませんが、向こうも全く社風に合ってない人材を採用して速攻で辞められるのは避けたいはずですから。

新卒っていわば1度しか使えない「プラチナカード」みたいなものですから。就職ってそのプラチナカードを使ってする人生の大きな選択のはずなのに、簡単に決めてしまう学生が多すぎるんじゃないでしょうか。

リスクのある採用方式

昔みたいに一度入社したら定年まで同じ会社で勤め上げる人が大多数とまではいかないにしても、半数近くの人は転職せずに定年を迎えるんだとか。

2人に1人が「転職経験あり」〜転職活動の実態調査

自分は飽き性なので、何十年も同じ会社に居続けるという事実に驚きですが、いわば会社って自分の人生の大きな部分を占めるわけじゃないですか。そのある意味、人生のパートナーを決める材料が少なすぎるんですよね。

上とは矛盾したことを書きますが、会社説明会なんかに行っても、良い事しか言わないですから。会社訪問をすればある程度の雰囲気などは分かりますが、そこで何年〜何十年働けるかの判断材料としては乏しいです。

なので、インターン制度はすごく良いと思いますよ。私の時代にはまだそれほど積極的に活用する企業は少なかったのですが、最近では導入する企業もかなり多くなってきているみたいですし。

そもそも、日本の新卒に対する採用方式って企業にとっても学生にとってもリスクのあるやり方だと思うんですけどね。

企業は新卒採用のために自社PRや説明会の開催、選考に至るまでに少なくない費用を投じます。なので、せっかく採用した学生がすぐに辞めると大きな損失になってしまう。

一方、学生の方も入社してみないとやっていけるか分からない企業に一度きりのプラチナカードを使ってしまう。

これ、双方ともにギャンブルの要素が大きいんですよね。

なので、今のような新卒という状態を特別視するのではなく、もっと採用自体をハードルの低いものにすれば良いと思うんですけど。

中途採用ではよくありますが、試用期間をもっと活用してまずは数ヶ月働いてみて、企業・労働者共に問題なさそうなら正式な雇用契約を結ぶとか。

でも、現実はこうはなりにくいでしょうね。

企業からすると、労働力の流動性が高まると自らの企業価値を高めていく必要が出てきますから。

人材を確保するには今のような一度入れてしまえばなかなか辞められない状況の方が、企業側にとって都合がいいのかもしれません。

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