雑感

キュレーションサイトの信頼失墜から思うこれからのネット検索

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去年の年末から世間を賑わせているDeNAのキュレーションサイト問題ですが、ついに役員が辞任し、創業者が復帰するという事態にまで発展しました。

DeNAサイト、最大2万本超の記事で著作権侵害か

ことの発端はDeNAが運営していたキュレーションサイトの”ウェルク”でした。このサイト、医療や健康、さらには美容に関する記事を主に扱っていたみたいです。

私はいたって健康で、男ですので美容もあまり縁がないため、ニュースを見るまでこのサイトの存在は知りませんでした。ちなみに今はもう削除されてありません。

こういうサイトとしては人気があったみたいですが、低い報酬でかき集めた自称ライターが書く記事に信頼性を求めようとすることに無理があるでしょう。

案の定、記事に掲載されていた広告に不適切なものが含まれており、削除するといったような不祥事が・・・。

これを受けてのDeNAの対応がすごいの一言。もちろん悪い意味で(笑

「該当の記事は会員が勝手に投稿した記事」ということにしたそうな・・・。

「死にたい」検索トップの「welq」の記事、DeNAが広告削除 「不適切」指摘受け

問題を全てライターに擦りつけて幕引きを図ろうとするところに、DeNAの姿勢がよく現れていますね。

キュレーションサイトとは

キュレーションサイトって最近よく聞くようになりましたが、「いったい何?」って人のために簡単に説明すると

あるテーマに沿った情報をまとめたサイトのことです。

”東京のおすすめ観光スポット10選”、”体にいい5つの習慣”のような記事を見かけたことがあるかと思います。別の言い方をすると”まとめサイト”ですね。

このキュレーションサイト、一見便利に見えますがなかなか曲者です。だって、どこの誰が書いたかも分かりませんし、内容もどこまで信憑性があるのか怪しいものです。

もちろん私のブログも読む側からすると同じと言えるかもしれませんが、有名なキュレーションサイトと無名ブログでは読む側にとって大きな差があります。

それは有名なキュレーションサイトであれば、ある程度きちんとしたことが書かれているだろうという思い込みが生まれてしまっているところです。

逆に無名ブログであれば、どこの誰が書いたか分からないんで話半分で読もう、となります。

しかし上のウェルクの問題でもそうですが、キュレーションサイトの記事を実際に書いてるのは外注されたライターです。その記事をきちんとチェックする仕組みがあれば少し状況は変わってくるのかもしれませんが、コストを考えると難しいでしょう。

Google検索が抱える課題

一連の不祥事でキュレーションサイトを運営していたDeNAが袋叩きにされていますが、Google検索にも原因が全くないとは言い切れません。

現在のGoogle検索は文字数が多くてボリュームのある記事、そして有名サイトが検索結果の上位となりやすい仕組みになっています。

それはそれで正しいとも言えますが、最近は検索するとけっこうな頻度でキュレーションサイトやまとめサイトが上位に位置しています。

そして、それらの記事が自分の探していた内容であれば問題ないのですが、広告記事だったりする場合も少なくありません。またはひたすら字数を稼いでいるだけで、タイトルとは違った内容の記事もあります。

一概には言えませんが、何か調べものがあって検索結果の一番上がキュレーションサイトだったので飛んでみると、残念な思いをしたというのは誰でも1度や2度はあると思います。

そして、そのこととそれらの記事についてそれほど詳しくない自称ライターが執筆していることは無関係ではないでしょう。

これからは詳しい個人の時代になるかも

ネットで調べものをする場合って、そのことについて深く調べようとすればするほど”個人のブログ”に行き着く可能性が高いんですよね。

私は出張で利用するホテルの評判を大手サイトのTripAdvisorやフォートラベルで調べるんですが、これらのサイトだけでは心許ないので個人のブログからも情報取集します。

大手サイトの場合だとサクラが存在する可能性を否定できませんし、その点、色々なホテルに泊まっている記事が豊富にある個人のブログの記事は比較的信憑性が高いと思います。もちろん個人のブログでも広告記事である可能性もありますので、できれば複数見比べます。

あるテーマで書かれている個人のブログってそのテーマに深い関心や知識がありますので、記事も詳しいことが多いですし、プロブロガーの場合はいわば個人商店なのであまり適当なことも書けないと思います。

それに比べて大手が運営するキュレーションサイトは牛丼チェーンやマックみたいなものです。お店の看板で商売やってるから内容にそれほど気を使わなくてもある程度客は来る。まあ、その結果客離れが起こったりしてるんですが・・・。

もしかするとこれからはそれぞれの分野で詳しい個人が検索結果の主役になるかもしれないですね。というか既にそうなっている部分も結構あるかもしれません。

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