どうも、フリーランスのITエンジニア兼ブロガー兼投資家のKerubitoです。
フリーランスのITエンジニアってどんな感じなんだろう?
そう思ってネットでいろいろ調べる人もいるんじゃないでしょうか。
私自身も10年以上大阪でフリーランス エンジニアをやっているのですが、たまにフリーランスについて情報収集することがあります。
10年やっても、「他のフリーランスはどんな感じ?」となるわけですよ。
そりゃ、フリーランス未経験の人は尚更でしょう。
わかりにくいですもんね、フリーランスエンジニアの実態って。
幸い、ネットにはフリーランスエンジニアに関する情報が溢れています。
それらを読み漁れば情報収集が捗る・・・はずなんですが、最近はそうでもないんです。
なぜかというと、正確性に乏しい情報が多いから。
長い間フリーランス をやっていると、わかるんですよね。
「これ、適当に書いてるな」と。
もしくは「これ想像だろ」みたいな(笑
今回は「ネット上でフリーランスエンジニアの情報を得る際に気をつけたいこと」について記事にしました。
ネット上のフリーランスエンジニアの情報はなぜ正確性に乏しいのか
本題の前に、なぜフリーランスエンジニアの情報の正確性に難があるのか説明しておきます。
それは実際にフリーランスエンジニアじゃない人が書いてるから(笑
もしくは、フリーランスエンジニアをちょっとかじっただけの人の情報だから。
もしくは、情報発信に大人の事情が絡んでいるから(笑
いずれも具体的情報があまりなく
「月収150万!」
「週3勤務で楽々!」
「リモートワーク最高!」
といったふわっとしたキーワードがやたら飛び交っていたりします。
どうしてこのような情報が氾濫しているかというと、「お金」になるからです。
試しに「フリーランス 仕事」ってググってみてください。
検索結果の上位を広告が占めるかと。
これ自体は真っ当なやり方なのでまったく問題ないんですが、さも普通の記事として存在しているものが実は広告だったりします。
「フリーランスエンジニアだったら月収100万は簡単!」
みたいなページが実は広告ページというわけです。
事実であればいいんですが、適当なこと、嘘を書いていたら情報としてはただのノイズ。
フリーランスエンジニアを経験したことのないライターでも適当に情報収集して、それらしく書くことができます。
ちゃんと取材しているならいいんですが、「なんじゃこりゃ!?」と思う情報も少なくないわけです。
そして一番タチが悪いのが、本職のライターのほうがSEOに長けていて、検索結果上位になります。
ですので、フリーランスエンジニアの情報を得る際には信憑性の低い情報を上手く潜り抜けてください。
「そんなんわかるか!」
というツッコミが聞こえてきそう(笑
なかなか難しくもあります、見分けるの。
ただ、以下に書いていることを念頭におけば、情報を上手く活用できるかと思います。
未経験からフリーランスエンジニアの現実性
最近ネット上で「未経験からフリーランスエンジニアになれる!」みたいな情報をちらほら見かけます。
嘘、ではないんでしょう。
そりゃ誰だって最初はみんな未経験(笑
断言しますが、「未経験からいきなりフリーランスはまず無理」。
特殊な例は知りません。
あなたがすでに現場で通用するスキルを持っていたり、未経験をカバーするものを持っていたらいけるかもしれませんね。
しかし、100人いたら99人はどこかの企業でまずはエンジニアとして経験を積みます。
なので「未経験からいつかはフリーランスエンジニア」であれば、普通になれます。
未経験からフリーランスエンジニアはなれるのか!?現役フリーランスが答えてみた
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フリーランスエンジニアの収入の本当のところ
フリーランスエンジニアの収入に関しては、非常に気になるところだと思います。
ぶっちゃけ、収入を理由にフリーランスになる人も少なくないですし。
私自身もフリーランス になった理由の一つが収入面でした。
なので、みんなフリーランスの収入について夢を描きます。
「フリーランス になったら収入が倍増!」
「フリーランスで楽々100万稼げた!」
といった夢のようなキーワード。
ちょっと待ってください。
一つ、身も蓋もない現実を書いておきます(笑
そんなに簡単に倍増したり、楽に100万は稼げません。
わかりやすくするため、例をあげましょう。
一人のエンジニアの生み出す価値が100万円だったとします。
もしこのエンジニアがサラリーマンだった場合、この100万から会社の利益や会社負担分の社会保険や、間接原価が引かれます。
価値 100万
利益 30万
社会保険 10万
間接原価 10万
間接原価とは、役員や総務、人事、経理、営業といった人件費からオフィスの賃料、光熱費、設備周りの費用といったものまで、いわゆる企業活動をするのに必要なお金諸々です。
企業は存在しているだけでお金が出ていき、サラリーマンエンジニアはこれらの費用を稼ぎ出す必要があります。
それぞれの金額は適当ですが、遠からずだと。
結果的にエンジニアがもらえる給料は50万。
フリーランスだとこれが80万~100万ぐらいになります。
理由は単純で、利益が少なくなり、社会保険の負担もないですし、間接原価ももちろんありません。
利益に関してはちょっと説明が必要かと。
もしクライアント企業から直接仕事を受けることができれば、上の例だとフリーランスの収入は100万です。
しかし、世の中そう簡単にはいきません。
クライアント企業が払っている100万は発注先の企業への信頼を含めた金額だからです。
フリーランスが企業と同様の信頼を得るのは至難の業。
なので、現実的には間にエージェントが入ります。
エージェントが入ると手数料として10~20パーセントが引かれるため、利益の30万が10~20万となるわけです。
話が横道に逸れてしまいましたので、戻します。
エンジニアとしての価値が同じであれば、いきなり収入が倍増することはありませんよ。
サラリーマンにのしかかってくる、会社の利益、会社負担の社会保険、間接原価から開放されるので、収入が増えるというだけです。
それにフリーランス になったからといって単純にお金を稼ぐのが楽になるわけではありません。
仕事内容自体はサラリーマンであっても、フリーランスであっても同じなので。
その収入は継続性のあるものか
「フリーランスになって月収150万達成!」
という情報で気をつけなければならないのが、そこにどれだけの継続性があるかです。
フリーランスはサラリーマンと違って、一度に大量の仕事をすれば収入は一気に跳ね上がります。
そういう意味では、私も収入でマウント取れます(笑
仕事をまとめてやった時期があって、そこだけを切り取ると月収200万を超えていました。
ただ、その期間は寝る間も惜しんで仕事をし、複数案件抱えていたこともあって、頭は常にCPU100パーセント状態(笑
とても人間らしい生活を送っていたとは言い難い状況でした。
なので、フリーランスで毎月平均150万をある一定期間以上(1年とか)達成であれば、継続性があると判断できるかと。
一部のフリーランスエンジニアの情報がまるで・・・
人間は期待する情報を見てしまう生き物。
なので、「フリーランスエンジニアで毎月150万」や「フリーランス エンジニアをしながら海外で生活」といったものに目が行きがちです。
私も幸いフリーランスのメリットを最大限に活かしています。
週3で働いたり、リモートワークを活用したり。
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これはこれでフリーランスエンジニアの実例です。
しかし、これっておそらく少数派。
世の中のフリーランスエンジニアの月収はおそらく100万以下が多いかと思います。
それにリモートワークや週3、海外生活なんていう働き方も少数派でしょう。
一つ断っておくと、「短期間」であればまあまあいると思います。
ですが、これが何年も継続ってなるとなかなかハードルが高いんですよね。
なので、フリーランスエンジニアの大半は収入も100万以下、サラリーマンと同じように会社に週5で通っていると思います。
統計取ってないので、肌感覚です。
でもそんなに外してないと思いますね。
周りがそうなので。
フリーランスエンジニアのデメリットを誇張
最後に完全に逆パターンを紹介しておきます。
「フリーランス、駄目!絶対やめとけ」
といったネガディブ情報です。
これに関しては目的が私にはわかりません(笑
自分が失敗したから?
キラキラしているように見える(実態は別として)フリーランスへの妬み?
前者で、正確性のある情報ならいいんですが、とにかく極端すぎる(笑
「フリーランスは不安定すぎる」
「30代で仕事がなくなる」
「フリーランスはサラリーマンの倍収入が必要」
みたいなネガディブ情報を垂れ流しているサイトがたまにありますが、嘘や誇張が含まれている可能性大です。
フリーランスは確かにサラリーマンに比べると相対的に不安定かもしれません。
ただ、エンジニアとして生き残れるスキルを要しているのであれば、両者にそう違いはないというのが私の見解です。
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これに関しては人によって意見が分かれるところではありますが、一つ申し上げておきたいのは、私は10年フリーランス としてやってこれたということです。
自分でいうのもなんですが、それほどスキルが高いわけでもない自分でも仕事が途切れることがないので、そういうことなんだと。
あと、なぜかフリーランスはサラリーマンの倍収入が必要という情報をちょくちょく見るのですが、これは人によるだろうと。
少なくとも私の場合はまったく当てはまりません。
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もちろんフリーランスにデメリットがないわけではありません。
それについてはこちらの記事に書いています。
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まとめ:情報発信者のバックボーンも確認しよう
「フリーランスエンジニアの情報を得る際に気をつけたいこと」についていろいろ書いてきたわけですが、最後にまとめとしてアドバイスです。
その情報の発信者がどんな人なのか。
現役のエンジニアなのか。
それともただのライターが書いたものなのか。
エンジニアであれば、実際にフリーランス として活動している人なのか。
そのあたりも気にかけるべきかと。
そう、つまりは現役フリーランスエンジニアであるKerubitoが発信している「Kerubitoのブログ」には有益な情報が転がっていますよ、ということです(笑