iPadといえばタブレット市場の火付け役ですが、その最新機種であるiPad Pro 10.5インチの出来がかなりいいです。
私はiPad Air 2を3年ほど使い続けていたのですが、iPad Pro 9.7インチとiPad Pro 12.9インチは購入を見送っていました。
9.7インチは Air 2とそれほど違いはないですし、12.9インチは個人で使うにはでか過ぎるので・・・。
9.7インチとAir 2はiPhoneでいうと「sなし、sあり」の違いのようなもので、いわゆるマイナーバージョンアップですね。
となると、次にやってくるのはメジャーバージョンアップです。
期待どおり、iPad Pro 10.5インチは様々な箇所で旧モデルから進化を遂げていました。
さっそく購入してメイン機として使い倒しているのですが、そのiPad Pro 10.5インチとそれまで使っていたiPad Air 2を比較してみようと思います。
そろそろ買い替えたいなと思っているiPad愛好家は、iPad Air 2などの2~3世代前のモデルを使っている人が多いんじゃないでしょうか。
そういった方の参考にもなれば幸いです。
iPad Pro 10.5インチとiPad Air 2のスペック比較
まずは両者をスペック比較です。
iPad Pro 10.5インチ | iPad Air2 | |
CPU | A10X | A8X |
メモリ | 4GB | 2GB |
OS | ios11 | ios11 |
画面サイズ | 10.5インチ | 9.7インチ |
画面解像度 | 2224x1668 | 2048×1536 |
背面カメラ | ○(1200万画素) | ○(800万画素) |
前面カメラ | ○(700万画素) | ○(120万画素) |
高さx幅x厚さ | 250.6x174x6.1 mm | 240x169.5x6.1 mm |
重量 | 469g | 437g |
バッテリー容量 | 8134mAh | 7365mAh |
CPUはA8XからA10Xへと2世代進んでいます。
モデル自体が2世代進んでいるため、この辺りは正常進化ですね。
それよりもメモリが2GBから4GBへと倍になりました。
これだけメモリを積んでいたら、アプリを立ち上げまくってもかなり安定して動くんじゃないでしょうか。
それに、次の進化は8GBですので、iPad Pro 10.5インチのメモリ面での製品寿命は長くなりそうです。
あと、地味にカメラのスペックが上がっています。
これまではiPadで写真を撮る気にはなれなかったのですが、iPhoneと比べても遜色ないレベルに引き上げられました。
iPad Pro 10.5インチとiPad Air 2の実機を比較
写真を使って、iPad Pro 10.5インチとiPad Air 2を比較してみました。
正面から左がiPad Air 2、右がiPad Pro 10.5インチです。
iPad Air 2を使っていたときには何も思わなかったのですが、 iPad Pro 10.5インチがやってきた途端、iPad Air 2が昔のモデルに見えてくるので、あら不思議(笑
ベゼルの幅がかなり狭くなったため、より先進的なデザインになったかと。
本体サイズはそれほど変わらないのに対して、画面サイズはかなり大きくなった印象です。
後ろから、同じく左がiPad Air 2、右がiPad Pro 10.5インチです。
デザインとしてはほぼ同じです。
色は両方ともゴールドですが、シルバーみたいな色に見えますね。
重ねるとこのようになります。
横からです。
薄さも同じなので、ぱっと見は両者の違いに気づかない人も多いかもしれません。
iPad Pro 10.5インチ本体で一番気になるのはカメラの出っ張りです。
左のiPad Air 2はフラットな仕上がりなのに、右のiPad Pro 10.5インチはカメラのレンズが・・・。
横から見ると、両者の差がはっきりとわかります。
この点は正直、iPad Air 2からの改悪かと・・・。
私は本体にケースをつけない派なので、カメラのレンズが出っ張っていると、何かと気を遣います。
詳しいことはわかりませんが、次のモデルにはこのカメラの出っ張りは直してもらいたいですね。
デザイン全体としては非常に良くできていて、所有する喜びを与えてくれるデバイスです。
ただ、意地の悪い言い方をすると、デザイン面ではiPad Air 2からあまり進化がないのも事実。
こういった製品に疎い人からすると、iPad Pro 10.5インチとiPad Air 2はまったく同じに見えるはずです。
安い買い物ではないので、もう少しデザイン面での違いが欲しいですが、現時点ではかなり完成されているという見方もできます。
そもそもタブレットは、薄い長方形の板のようなものですので。
変に弄るよりも、質感を磨き上げてシンプル路線を貫いているんでしょうね。
iPad Pro 10.5インチとiPad Air 2のベンチマーク結果を比較
iPad Pro 10.5インチとiPad Air 2の性能をそれぞれ計測してみました。
比較方法としては、ベンチマークアプリのAntutuを使用しました。
iPad Pro 10.5インチ | iPad Air 2 |
トータルスコアでは倍以上の差がつきました。
さらに3Dグラフィックスでは3倍近い差です。
これはあくまで数値上のものですので、体感としてはそれほど処理能力の違いは感じないんですけどね。
使用用途がそれほどマシンパワーを必要とするものじゃないんで、3Dでグリグリ動くゲームなどをすれば差は出てくるのかもしれません。
iPad Pro 10.5インチとiPad Air 2のサウンド比較
ちょっと音楽を聴いてまず気づいたのが、iPad Pro 10.5インチのスピーカーから出る音が良くなっていることです。
それもそのはず、iPad Air 2はスピーカーが2個なのに対して、iPad Pro 10.5インチはスピーカーを4個内蔵しています。
両者を聴き比べると、iPad Air 2のシャカシャカ感が気になってしまうレベルです。
これまで音楽を聴くときは、デバイスにPCスピーカーやホームシアターを接続していたのですが、はじめてデバイス単体で音楽を聴く気になれる音質かと。
これってかなりお手軽に音楽が聴けるので、自分にとっては想定外のプラスポイントです。
iPad Pro 10.5インチとiPad Air 2のカメラ比較
iPad Pro 10.5インチとiPad Air 2の背面カメラでそれぞれ撮影した写真を比較してみます。
iPad Air 2で撮影した写真。
iPad Pro 10.5インチで撮影した写真。
iPad Pro 10.5インチの写真のほうが色鮮やかで、より現実に近い絵になっています。
iPad Pro 10.5インチが1200万画素でiPad Air 2が800万画素ですので、違って当たり前ですが・・・。
これまではiPhoneに比べてiPadのカメラは貧弱過ぎて写真を撮る気になれなかったのですが、iPad Pro 10.5インチのクオリティであれば気軽に写真が撮れそうです。
といっても、iPad Pro 10.5インチを持ち出すことはあまりしないと思うので、活躍の場はそう多くはなさそう・・・。
iPad Pro 10.5インチとiPad Air 2の使用感を比較
それでは実際にiPad Pro 10.5インチとiPad Air 2を日々使っている者として、それぞれの使用感を比較していきたいと思います。
ディスプレイ
iPad Pro 10.5インチとiPad Air 2の一番わかりやすい変更点はディスプレイのサイズです。
たった0.8インチですが、実際に両者を見比べるとかなり印象が違って見えます。
プライベードで使うサイズとしては10.5インチが限界じゃないでしょうか。これ以上サイズが大きくなってしまうと持て余しそうです。
そういう意味ではよく考えられた画面設計であり、絶妙なサイズ感だと思います。
まあ、ゆくゆくはベゼルレスの、もうワンサイズ大きな画面がやってくるのでしょうが・・・。
私はiPad miniも使っているのですが、iPad Air 2はサイズ的にはProよりですが、中間といったところです。
iPad miniは小さくて軽いですので、ちょっと使うのに便利です。
それに持ち運びもし易いですので、外出時に気軽に持ち出せますね。
ただ、自宅でゆっくりとネットをしたり、動画視聴の場合などには、やはり画面サイズが大きいほうが快適です。
今までは9.7インチでも快適だったのですが、 10.5インチを見慣れると、もう後には戻れません・・・。
本体のサイズ感
ディスプレイがこれだけ大きくなったのに本体のサイズがiPad Air 2とそれほど変わらないのは素直にすごいと思います。
両者を手にとって操作している感覚としても、サイズの違いはほぼ感じないのに、画面は大きいという。
この辺りはさすがApple。
重さはiPad Pro 10.5インチが469gでiPad Air 2が437g。
差はたった32グラムです。
実際、持っていても差はまったく感じないですし、数字上がこの差であれば当然でしょう。
タブレットはスマホに比べて大きく重いですので、手に持ったときの心地良さ、扱い易さが重要になってきます。
この点において、iPad Air 2は満足できる本体サイズと質感ですし、iPad Pro 10.5インチは画面サイズからすると、さらに優秀だと思います。
操作性
iPad Pro 10.5インチは何をするにしてもサクサク動きます。
ネット、SNS、動画、音楽、アプリといったどのような場面でも、期待通りの働きですね。
むしろ、インターネット上に存在するコンテンツを楽しむという点においては、MacbookProよりも快適だったりします。
スペック的には劣りますが、コンテンツビューアとして最適化されたiOSのほうがMacOSよりも、こういった点で優っているのも頷けます。
だからといってiPad Air 2をかったるく感じるようになったかというと、正直そうでもありません。
今でもまったく問題なく、むしろ快適に使えます。
両者を比べると、アプリの起動やページの読み込みでiPad Pro 10.5インチの動作が速いことは明らかですが、普通に使っている分には、iPad Air 2にストレスを感じることはないでしょう。
今のところ(iOS11だと)、iPad Pro 10.5インチが快適過ぎるんです。
おそらくiOS12、iOS13とOSのバージョンが上がるにつれ、iPad Air 2は苦しくなってくると思われます。
ProMotionテクノロジー
操作感と関連しているのですが、iPad Pro 10.5インチにはProMotionテクノロジーが搭載されており、最大120Hzのリフレッシュレートに対応しています。
リフレッシュレートって何?
と思われるかもしれませんが、乱暴にいうと、この数値が高いほど画面がなめらかに動きます。
具体的にはスクロールやアニメーションなどが滑らかに動作するといった感じです。
これって地味ですが、iPad Pro 10.5インチをずっと使っていると、iPad Air 2の画面の動きが荒いというか、古臭く感じるようになってきますね。
もともとiPhoneやiPadの強みであるヌルヌルサクサク感がより一層強化されていて、やばいぐらいに指の動きに画面がついてきます。
もう気持ち悪いぐらい(笑
まとめ
iPad Pro 10.5インチはAppleのタブレットとして正常進化している印象です。
率直にいうと、iPad Air 2があればiPad Pro 10.5インチがはなくても今のところはそこまで不便ではないです。
ですが、iPad Pro 10.5インチがあれば、生活の質が向上することは間違いなく、タブレットによるあらゆる体験をより楽しめるかと。
初代iPadから8年ですが、タブレットという製品においては完成形にほぼ近いんでしょうね。
iPad Pro 10.5インチの進化の内容を考えると、そんな気がします。