数年前から空の移動に劇的な変化をもたらしてきているLCC、いわゆる格安航空会社。以前は路線や便数もそれほどでもなかったのですが、ここにきて一気に拡大してきているように感じます。
特にその中でもピーチアビエーションは国内のLCCの中でももっとも業績を伸ばしており、3期連続で黒字を達成したようです。元々人件費などが高い日本ではLCCの定着は難しいと言われてきましたが、こうした状況に風穴を開けました。
私は仕事やプライベートでもこのLCCをちょくちょく利用しているのですが、実際に利用した感想も含めてメリット・デメリットをご紹介しようと思います。
LCCってなに?
一応、LCCがどういった航空会社なのか簡単におさらいです。上でも書きましたが、格安航空会社です。
日本の航空会社といえばJALとANAが真っ先に思い浮かぶと思いますが、これらフラッグ・キャリアの航空券は高いです。例えば、東京・大阪間でいうと通常運賃で片道1万5千〜3万といったところでしょうか。新幹線が1万4千円前後ですから、割高感は否めません。
これに対して、LCCだと同じ東京・大阪間でいうと片道1万を切ることも珍しくありません。セールだと5千円を切るなんていうバーゲンプライスもありえます。
もちろんただ安いだけではなく、その分フラッグ・キャリアに比べて劣る部分がいくつもあります。扱っている飛行機の機体自体も違いますし、サービスも極力簡素なものとなっています。この辺りは後で詳しく説明します。
LCCのセールが凄い
LCCはセールが熱いです。通常時でも普通の航空会社に比べると低価格なのですが、セールになると一気に仕掛けてきます(笑
この記事執筆時点で、ちょうどピーチアビエーションが国内・国際線のセールをやっていましたので実際にどれぐらい安いのかをご紹介します。
インパクトのある広告ですよねー。セール期間はかなり限られてしまいますが、この間に格安で航空券をゲットできたら、移動費がかなり抑えられますので、その分美味しいものを食べたり、少し豪華なホテルに泊まるなんてこともできます。
実際にどの路線がどのぐらいの運賃かですが、ちょっとご紹介。
大阪〜東京が片道2790円って電車ですかっていうレベルです。大阪〜松山に関していうと1990円という破格・・・。
私の場合、仕事で大阪と京都を電車で移動するだけで1日2000円近くかかる時もありますから、交通費の感覚がおかしくなってしまいます。
ただ、すべての日程でこの安さというわけではなく、この値段で行こうとすると工夫がいるかもしれませんし、出発時刻が微妙な時間帯だったりもします。その辺りはやはり安さとのトレードオフだと思います。
でもこういうセールって一瞬で売り切れるケースも少なくないです。なのでそのあたりは事前に情報をキャッチして、セールの開始直後にお目当の航空券をゲットすることをオススメします。
それにしても大阪〜松山の1990円、安すぎるので実際はほとんど在庫がなかったり、適用期間がなかったりするのではと疑いの目で見てしまいます。なので、検索してみました。
ありました。すまん、ピーチ。疑ったりして。
日程が平日のど真ん中で往路の時間も微妙ですが、学生さんとか平日休みの人だったら2泊3日の旅行にもってこいですね。
それにしても、関空から松山空港まで往復で4750円って・・・。
愛媛に実家があって、大阪で働いている人なんて無理やりでも帰省した方がいいですよ(笑
こういったセールは定期的にやっていますので、気になる人は日頃からセール情報にアンテナを貼っておくのがオススメです。
LCCに実際乗ってみて
私が今まで利用したことがあるLCCはピーチアビエーションとバニラエアです。それではピーチアビエーションを例に実際に乗ってみた感想を写真を交えてご紹介します。
ピーチアビエーションは関西国際空港の第2ターミナルを独占しています。(2017年4月時点)
ピーチ以外の路線はすべて第1ダーミナルからの離発着で、第1ターミナルと第2ターミナルは結構離れています。
車で空港まで行くのであれば気にならないでしょうが、電車やバスといった公共の交通機関の場合は第一ターミナルに到着しますので、そこから巡回バスに乗って移動ということになります。歩いては行けませんので、ご注意を!
飛行機までの通路です。コストカットを隠そうともしない潔さが逆に気持ちいい(笑
飛行機にも直接乗り込みます!
シートの広さに関しては、特段狭くもないというのが個人的な印象です。
私は身長体重ともにいわゆる日本の成人男性の平均ど真ん中なのですが、そのぐらいの体型の人であれば問題は特にないかと思います。
普通に座った状態で、足元は少し余裕があるぐらいです。
まあ、国内線や国際線といっても2〜4時間ぐらいの飛行時間ですので問題はないかと思いますね。
また、機内サービスに関しては「何もない」と思っておいた方がいいです。飲み物や食べ物はすべて有料ですし、他の航空会社の機体であれば当然備わっている座席のモニタもありません。
それと、JALやANAだと機内はかなり冷房が効いていて寒いという印象なんですが、ピーチの場合はコスト削減のためか(笑)機内は個人的にはちょうどいい温度なので、助かります。
私はピーチで国内(東京、沖縄)と海外(台北、高雄、香港)を今まで何度か移動していますが、幸いトラブルといったものに遭遇したことはありません。
数十分ぐらいの遅延は経験したことがありますが、何時間もの遅延はむしろJALやキャセイで何度か経験しており、そっちの方がイメージがあまり良くないぐらいです。まあ、これは運もあるのでなんとも言えませんが・・・。
まとめ
私はLCCの登場でかなり仕事、プライベート共に空の旅をするようになりました。仕事なんかでも無理やり用事を作って出向いたりしています(笑
しかし、人によっては安全性が気になるところだと思います。私もその辺りは常に気にかけていますが、何度か利用した限りでは当然ですが、分かりません。
極論言うと死ぬかどうかですが(笑)
例えば、関空と台北間は一日往復で6便飛んでいます。単純に1年で2190なので5年で軽く1万を超える計算です。言ってみれば事故に遭う確率は高くとも何万分の1なんですよね。
幸い国内のLCCは今まで重大事故は一度も起こしていません。
これに比べたら車の方が完全に危ないです。私は車に乗りますが、普段の生活で最も死に近いのは車に乗ってる時間なので。
もちろん飛行機も空を飛ぶので普通に考えて危険ですよね。でも、取り立ててLCCが危険とも思えませんし、それよりももっと気をつけた方がいいところがありますから、病気のリスクとか。
既存の航空会社に比べると細かいところでは差があるLCCですが、総じて満足できるレベルですし、飛行機は特別な時間を提供してくれるといったこだわりがなければ、利用価値はかなりあるかと思います。
それにしても、飛行機のあのワクワク感は何度乗ってもいいです。LCCとか格安とかどうでも良くなるぐらい楽しい乗り物ですので、まだの人はぜひお得な空の旅を体感してみてください。